【内容】
斉藤信太郎、川島英夫/訳
ノーラン・ライアンの記録は驚異というしかない。大抵の投手ならすでに引退しているか、変化球に頼ったピッチングをしているような年齢になっても、ライアンは剛速球で打者と勝負をし続けた。40代にして「ライアン特急」は健在だった。このピッチャーズ・バイブルにはライアン特急の秘密が解き明かされている。ライアンが経験から得た貴重な知識にトム・ハウスの整然たる理論が加味され、わかりやすく語られている。投手が持てる力をフルに発揮するために欠かせない、カラダと心の鍛錬のバイブルである。

◎ピッチャーのためのトレーニング
27年にわたるメジャー・リーグの経験と科学的理論からライアンが編み出したウエート・トレーニング、エアロビクス、ダイエットとは?

◎ケガの予防と対策
正しい投球のメカニズム、体の調整法、自分の投球数の限界を知ることで肩の故障を防ぐ、科学的で最新式予防とは?

◎トレーニング・スケジュール
体力、球速、1週間に投げる球数など投手の個人差を考慮に入れたトレーニング・スケジュールとは?

◎ライアン式投球技術
ゲームでの気持ちの持ち方。バッターで変える投球の組み立てとは?

【目次】
日本語版に寄せて 与田剛
序文 消えゆく剛速球 A.ユージン・コールマン
第1章 自分に合った練習法
第2章 メンタルトレーニング
第3章 フォームの重要性
第4章 コンディション調整
算5章 ピッチャーの食生活
第6章 完全なるピッチャー
訳者あとがき 斉藤信太郎

【著者プロフィール】
ノーラン・ライアン Nolan Ryan
1947年1月31日生まれ。米国・テキサス州出身。188センチ、96キロ。右投右打。アルヴィン高から65年ドラフト10巡目でニューヨーク・メッツに入団。翌66年にメジャー昇格。72年カリフォルニア・エンゼルス、80年ヒューストン・アストロズ、89年テキサス・レンジャーズに移籍、46歳まで現役で活躍し93年に引退。メジャー27年間の成績は、807試合登板、324勝292敗3S、防御率3.19。最多奪三振11回、最優秀防御率2回、ノーヒット・ノーラン7回、通算5714奪三振(メジャー記録)など数々の偉業を成し遂げた。99年野球殿堂入り。現在、テキサス・レンジャーズの共同経営者、球団社長を務める。

トム・ハウス Tom House
1947年4月29日生まれ。米国・ワシントン州出身。180センチ、86キロ。左投左打。南カリフォルニア大から67年ドラフト3巡目でアトランタ・ブレーブス入団。ボストン・レッドソックス、シアトル・マリナーズと移籍。71年にメジャー昇格。1974年4月8日、ハンク・アーロンがベーブ・ルースを超えた715号を放ったとき、ブルペンにいたハウスがこのボールを捕ったというエピソードがある。通算成績(8年間)289試合登板、29勝23敗33S、防御率3.79。引退後はテキサス・レンジャーズなどでピッチングコーチを務めた。

A5判・160ページ
ISBN 978-4-583-10292-4 C2075